長江の旅・その4
 
 


烏林の漁村。いつからあるのか
わからないくらいぼろぼろの
レンガの家が立ち並ぶ。

さてさて。
本日はこの旅メインの赤壁。
ここへ来るための旅だといっても過言ではありません。
ツアーに参加している他の方々にももう私がここへ周瑜に会いに来たということは知れ渡っており、みなさん口々に激励の言葉を掛けてくださいました。
だって・・・雨!なんですもの〜〜(泣)赤壁で雨じゃシャレにならんだろ!ええ?火がつかないじゃない!!

荊州からバスで赤壁へ渡る対岸まで3時間半。
高速を使って延々と走ります。
途中の道はあまりよろしくなくてバスは揺れっぱなし。
乗り物酔いする人は酔い止めをお忘れなく!私は平気でしたが。
途中トイレ休憩を何度かしながらたどり着いた場所は烏林。
そう、赤壁で曹操が陣をはったというあの場所です。
 

豚が放し飼いにされてました。奥にみえる半分朽ちかけた建物はトイレなんですよ〜 道には魚の頭が落ちていたり。
 

  じゃーん。どうみても漁船。この中は板が渡してあるだけ
  の簡易椅子があるだけ。床も窓も全部木!かな〜りスリ
  リング。
 
なぜここなのかというと、通常はちゃんとフェリーの出ている港から行くんですが、このフェリー、時間が正確でないのと、便数が少ないのでスケジュールが立たないらしいんですね。
そこで現地のガイドさんがコーディネートしてくれたのは地元の人の足になっているという連絡船。
 

船の窓から。半分水に浸かってるみたいな感じ
でしょう?波が立って結構揺れる揺れる
 


烏林からの眺め。いきなり長江。
堤防もなにもありません。
「滅多にできない体験だよ」と言いつつもガイドさんは心配していたみたいです。
小舟なのに救命用具もないし、雨で江は荒れてるし。

みんなびっくりしてたけど楽しんでいたみたい。
みんなの感想は「難民の気分」。
昔の走カ(兵士の乗る小型船)ってきっとこんな感じだったんだろうな〜とか思ってみたり。
結構揺れました。魏軍の兵士が船酔いしたのも無理はないでしょう。
しかし、川幅が・・・・昔は5キロメートルはあったというからすごいです。
 
こっちは赤壁側。雨でかなりぬかるんでます。
水田の真ん中の黒いものは水牛。
昔はこのあたりに布陣していたんですねえ。
 
そうやって赤壁にたどり着きました。といっても「赤壁港」と書いている船が一艘あるだけなんですが。
そこは小さな集落があって見渡す限りの水田。水田のなかには水牛が草をはむはむ。
 

ちょっと見ずらいかもしれませんが、赤壁MAP。鳳雛庵は遠いのです。
ここにあるフェリー乗り場なんかにゃあ着いてません。もちろん。
フェリーは車ごと乗り込めるような立派な船・・・。そっちが楼船って感じかな。
じゃあ走カで来た私らは突撃兵かい!


集落を抜けてゆるやかな坂を上っていくと、赤壁への入り口が。
中は結構広くて、黄蓋が江を眺めながら火計を思いついたという望江亭や周瑜像、
赤壁陳列館などがあります。
少し離れた場所には鳳雛庵もあったようですがこっちは遠くていけませんでした。

長江を臨むところに立つ望江亭。
ここで黄蓋は毎日曹操軍の艦隊を見て
火計を思いついたのだとか。
↑↓諸葛亮が風を呼んだという拝風台、別名武侯宮。

望江亭からの眺め。今は木が邪魔で見えな
いよ〜う。黄蓋の真似をしようと思ったのに。
 
それはいいんだけど、どうも三国演義とごっちゃになっていて、諸葛亮が風を呼んだという場所もありなぜかそこには劉備たち蜀の面々の像が飾られてあったり。
演義では周瑜は散々いじめられていましたが、中国では諸葛亮と同じくらい周瑜も人気があるのだとか。やっぱりいい男は得よねvそれを聞いてちょっと安心してみたり。
 
←拝風台内部。赤壁で活躍した武将たちの掛け軸と
諸葛亮たちが祀られていました。
やっぱりここも演義なんだなあ。
↑拝風台の内部に飾られていた人物紹介の絵の一部。なぜだか周瑜様のには
赤い汚れのようなものが。花びらかなあ・・?  

雨の周瑜像。高さ9m、重さ300t。湖北省最高的人物像、と紹介されていましたv
顔は長江を向いています。なかなか凛々しいv美形はやっぱりヒゲがないのだー!

これが赤壁。上陸してみるとどうしてもこういう角度からしかみれません。
だから赤壁の写真はたいていこんな感じのはず。文字の上の記号みたいなものは魔除け。
さて、問題の赤壁です。
行った人に皆「がっかりするよ」と散々言われている赤壁ですが、たしかにスケールは小さい感じ。
それに夏は増水していて水位が上がっているため、赤壁の文字のすぐ下まで水が。
季節によってはこの文字がまったく見えない時もあるようなので注意です。
実際、ゲームやTVなんかでは結構上の方に見えますよね。
三国時代の赤壁の戦いは冬だったので実際は20Mくらい水位は下だったと言います。

赤壁から対岸を臨む。今ですらこんな
感じ。三国当時はこれよりさらに1qも
広かったっていうから長江ってすごい。
赤壁の赤い文字は実は後世の中国人が目立つようにペンキで書いたものであって(それもすごい話です)、もともとは周瑜は自分の剣で「赤壁」と文字を彫っただけだそうです。
しかもこれよく見ると「赤壁」の赤い文字のななめ右上にもうひとつ「赤壁」と彫ってある。
何?とか思っていたら明の時代にこの地を訪れた王奉という人が赤壁の戦いに感銘を受けて、自分も彫ったんだとか。
なんちゅーアホな!!信じられない!
それにしてもこの日は酷い雨で江も増水していてすぐ足元まで水が来ていました。
これ、結構危ないですよ。子供連れでは危険かもしれません。

赤壁大戦陳列館。周瑜の兜を模ったデザインの建物。
それから陳列館へ向かいました。
コスプレして写真取るトコもありました。
ここ、結構楽しかったです。
蝋人形館みたいで。しかしやっぱりどの周瑜様もヒゲはありませんねえ〜。
しかしなぜかいくつかある名場面のなかに必ず入っている機密を盗む蒋幹。
三国志切手の中にもありましたがここにもありました。
蒋幹の情けない顔ってば!あはははは!
しかし、コイツってば周瑜様と一夜同じ屋根の下で寝たのよね・・・。
ここからは赤壁の様子を陳列館の蝋人形さんたちのお芝居でご覧ください(笑)
諸葛亮と舌戦を繰り広げる呉の文官たち  

歩隲「なんだ、あの生意気な若造は!」
虞翻「(いつまで続くのかな〜帰りたいな〜)

張昭「なかなか切れる若者ですな」
顧雍「・・・・」

厳シュン「お腹すいたな・・・」
薛綜  「なになに?」
程徳枢「あのさ、もういいんじゃない?
     お昼ごはんの時間だしさあ」
陸績  「(怒)ああいえばこう言う!まったく!あんたの
      は弁舌ってか屁理屈ばっかじゃないか!」

諸葛亮「ほっほっほ。口先で私に勝てるとお思い
      か?10年早いですな〜ほっほほほ」
魯粛「ちょっと孔明さん、それ言いすぎだって・・・!」
苦肉の計実行中


黄蓋「儂ぁー死なん!死なんぞおーー!」
兵卒「うりゃ!ピシッ」
兵卒「大都督様にはむかうヤツはこうだーー!」
黄蓋「うおーーー!(こいつら後で袋叩きじゃーーっ!)」 建業の模型。やっぱり山と川に囲まれていますねえ。


戦の行方を心配する二喬


小喬「ああ〜心配だわ。うちの人、
   大丈夫なのかしら〜刺繍でもして暇つぶそう」
大喬「あなたその着物、また買ってもらったの?
   ちょっと派手じゃない?」

 

心配そうに見つめる周瑜


周瑜「黄蓋は大丈夫だといっていたが・・
   本当に死んでしまわないだろうか?
  なにしろ年寄りだからなあ・・・」

周瑜の密書を盗む蒋幹


蒋幹「うひょひょひょ。も〜らい♪これで
    出世は約束されたも同然じゃ〜〜
    うっふっふv」

ホウ統、連環の計を提案 七星壇を護衛する人たち

ホウ統「ですから船酔いがひどいんだったら船を繋い
     で安定させれば揺れませんって」
曹操「ほうほう〜(おえっぷ)う〜〜
    ただちに実行する!」

諸葛亮「かぁぜぇよぉ〜〜ふぅけぇ〜ふぅけぇ〜!!
(は〜お芝居するのも大変だよ・・・はやく迎えにき
てくれないかなあ〜)」
劉備の船 周瑜の船
劉備「お〜〜い迎えにきたぞ〜〜」 周瑜「むかーー!なんで貴様の船の方がデカ
   いんだ!?絶対おかしい!贔屓だーー!!」

・・・ということで陳列館はそれなりに楽しめました(笑)
成都。町が小さいので縮尺が大きいっす。
「三国美食庁」クーラーもちゃんときいていました。  

観光が一段落ついて、お昼ご飯です。
赤壁の三国食堂にて。
中国の方は皆、挨拶のかわりに「ご飯食べた?」と訊くほど、食事にはこだわっているんですねえ。
高級とはいえないけどどれも美味しかったです。
ビールが付いていたりしてv
赤壁の漁村の食事だそうですが、かなり上等なものなんでしょうね。
卵焼きが美味しかったv

魚が美味しかったです。蓮根も。全
体的に野菜が美味しい。ご飯は日
本のおひつみたいなものは無いよう
であんまりあったかくなかったなあ。

このあたりは蒲圻(ほき)と呼ばれる土地で、歴代の呉の都督たちが皆一度は訪れているところです。そのためか民間伝承も多く残っています。
ここを流れる陸水は昔からよく氾濫していたようです。(民間伝承・陸遜の龍退治参照)
蒲圻の地図。見慣れた名前がチラホラ。黄蓋湖・・・なにか力強いぞ(笑)ちなみにこの赤壁は「三国赤壁」といいます。他にも赤壁という地名があるので混同しないために。
 
やっぱり売ってたお土産の羽扇。
白黒茶取り揃えております。

ここでいろいろとお土産も買えたし、雨だったけどまたあの小舟に揺られて烏林へ戻りました。
帰りはスイカ売りのオジサンも一緒に乗ってたりして。
そうそう、スイカねえ〜安いんですよ。普通のスイカは8角。美味しいスイカは1元なんですって。
つまり10円とか15円とか、そんなもん。もちろん丸ごとですよ。
どうりでデザートがスイカばっかなワケだわ・・・。

ということで長江クルーズで赤壁になかなか行くツアーがないわけです。赤壁には一日がかりで来ないといけませんから、やっぱり好きじゃないと。赤壁自体は有名ですが、三国志に詳しくない一般の人には??なとこですからね。一般ウケはしませんね、確かに。私たちは渡し舟で行き来したおかげでこの日は結構余裕があって、このあと武漢へ行って観光までできました。

さて、次回は武漢です